実家の査定はどこに頼む?不動産会社を比べる5つの基準
地元の会社、大手の会社、一括査定。候補が多いほど迷いますが、会社の知名度や一番高い査定額だけでは、実家の売却を任せられるか判断できません。
査定が初めてなら、実家と近い物件の売却経験がある会社を2〜3社探します。すでに1社の査定があるなら、その金額の根拠を聞き、売り方や販売網が違う会社をあと1〜2社加える。同じ五つの基準なら、会社の規模が違っても比べられます。
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1. 実家と近い条件の売却実績があるか
「大手だから」「実家の近くに店舗があるから」だけで候補を決めず、実家と近い物件を扱った経験を尋ねてください。戸建て、土地、古家付き、再建築に条件がある土地では、想定する買い手も売り方も違うためです。
候補は、実家と近い条件の売却実績を説明できる会社2〜3社です。地元の会社だけに寄せず、広い地域へ買い手を探せる会社も一社加えると、売り方の違いを比べられます。すでに査定を受けた会社があるなら、その会社を含めて合計2〜3社で十分です。
地元会社には、地域の買い手や古家付き土地の事情を知る強みがあります。大手や広域の会社には、離れた地域の買い手へ情報を届けやすい場合があります。どちらが必ず優れるとは決めず、実家の条件に近い事例を具体的に説明できるかを比べます。
会社の正式名称と宅地建物取引業の免許情報は、国土交通省の検索システムで確かめられます(国土交通省「宅地建物取引業者検索」)。
売却について話す家族と登記名義がまだ分からない場合は、査定の前に親の家を売る前の確認から整理できます。
2. 査定額の根拠と売却期間を説明できるか
3社から2,000万円、2,200万円、2,500万円と提示されても、一番高い会社がその金額で売れるとは限りません。査定額は売却価格の保証ではなく、売り出し価格を決めるための参考です。
宅地建物取引業者が媒介価格について意見を述べるときは、根拠を明らかにすることが法律で定められています。国土交通省の資料でも、価格査定マニュアルや同種の取引事例などによる合理的な説明が必要とされています(国土交通省「価格査定マニュアルについて」)。
各社へ、次の四つを聞いてください。
- 成約事例:どの物件を参考にし、実家と何が違うか
- 買い手:住む人、建て替える人、買取会社など誰を想定するか
- 期間:その価格なら、いつまでに買い手が付く想定か
- 見直し:反響がない場合、いつ何を根拠に価格を変えるか
価格査定マニュアルの手引きでは、査定価格は、およそ3か月で買い手が付くことを目安に算出するとされています。国土交通省の不動産情報ライブラリでも、地域と物件種別を選び、取引価格や成約価格を調べられます。
高い査定を出した会社ほど、近い成約事例と販売計画を具体的に尋ねてください。説明があいまいなら、その数字を家族の判断材料にしない方が安全です。
3. 古家・家財・解体と売主負担を分けているか
同じ家でも、「古家付きで売る」「売買契約後に更地で渡す」「先に解体する」「不動産会社が買い取る」で査定額と手残りが変わります。金額だけでなく、誰が何を契約し、費用を負担するかも確認してください。
家財が残っていても、査定前に全部を捨てる必要はありません。担当者が安全に室内を確認できる通路を作り、重要書類と家族の物を分ければ、現状のまま相談できます。
まず現状を見せ、売却方法ごとに必要な片付け範囲を聞いてください。査定前に処分や解体を契約すると、古家のまま売る案や買主側で片付ける案を比べられなくなります。
解体、測量、家財処分、境界確認、修繕を提案されたら、売主負担の金額と実施時期を別々に確認してください。古家付き・更地渡し・更地売却と、査定前に片付ける物・残す物で判断を補えます。
査定書の数字は同じ表へ並べ、測量、片付け、解体などの売主負担を差し引いてください。査定額だけでなく、売却までの期間と価格の根拠も書くと、家族で条件を比べられます。
4. 遠方の家族へどう連絡し、訪問日を合わせるか
遠方の実家では、査定額だけでなく、鍵の受け渡し、現地立ち会い、家族への報告方法も先に決めたい項目です。売主が毎回帰省する前提なのか、現地の親族が代われるのかを最初に伝えます。
候補が多い、すぐ現地へ行けない場合は、所在地、面積、築年数などで机上査定を受け、対応できる会社を絞れます。売却方針、名義、鍵、立ち会える日までそろっているなら、机上査定を必ず挟まず、2〜3社へ訪問査定を頼んでも構いません。
帰省できる日が一日だけなら、先に電話やオンラインで質問し、候補を2〜3社へ絞ります。予約時は「○月○日に遠方から帰省し、同じ日に複数社の査定を調整しています。所要時間と訪問できる時間を教えてください」と伝えましょう。各社の回答を受けて、時間が重ならないように組みます。
各社へ渡す情報は、所在地、土地・建物の面積、築年数、名義、道路、雨漏りや増築、家財、売りたい時期まで同じ内容にします。分からない境界や増築は推測せず「未確認」と伝えます。
訪問後は、査定書を誰へ送り、家族からの質問にメール・電話・オンラインのどれで答えられるかも比べます。担当者が休みの日の連絡先まで決まっていると、遠方でも進捗を追えます。
5. 媒介契約と売れない場合の対応を説明できるか
訪問時の話しやすさだけで決めず、査定書と質問への返答を比べます。媒介契約の種類、契約期間、販売報告の頻度、広告方法、売れない場合の対応を説明できる担当者なら、家族も判断しやすくなります。
- 売却実績:実家と近い成約事例を具体的に説明できる
- 価格根拠:査定額、買い手、期間、価格見直しの理由がある
- 売主負担:片付け、測量、解体、修繕の費用を分けている
- 遠方対応:鍵、訪問、家族への報告方法が決まっている
- 媒介契約:契約の種類、期間、報告頻度、売れない場合を説明できる
査定を受けても、その会社と媒介契約を結ぶ義務はありません。査定額から差し引かれる費用は、実家を売る費用も合わせて確認してください。
一括査定へ入力する前に、連絡の仕組みも知っておきたいですよね。持ち家売却の申込フォームでは、物件情報と連絡先を入力した後、表示された不動産会社から査定を頼む会社を最大5社まで選べます。この記事の基準で比べるなら、最初は2〜3社を選べば十分です(持ち家売却「査定依頼フォーム」)。
選んだ各社へ物件情報と連絡先が共有され、各社からメールまたは電話で連絡があります。自由記入欄へ連絡しやすい時間やメール希望を書けますが、希望どおりになる保証はありません。複数社と連絡を取り、訪問日を調整できる時期に申し込みましょう。
公式サイトでは、マンション・戸建て・土地の査定に対応し、査定結果を受け取った後も、その会社へ売却を依頼する義務はないと案内しています(持ち家売却公式)。個人情報の提供先と利用目的は、持ち家売却「個人情報の取扱い」で確認できます。
売却するか決まっていない、名義や鍵が分からない、室内を確認できない場合は急いで申し込む必要はありません。実家を売る前の5項目で、家族の合意、名義、鍵、立ち会える日を確かめられます。
参考情報
- 国土交通省:不動産鑑定評価ポータルサイト
- 国土交通省:宅地建物取引業者検索
- 国土交通省:価格査定マニュアルについて
- 不動産流通推進センター:既存住宅価格査定マニュアル利用の手引き
- 国土交通省:不動産情報ライブラリ
- 持ち家売却公式:サービス内容
- 持ち家売却公式:個人情報の取扱い
査定価格は売却価格を保証するものではありません。売却条件、費用、媒介契約、物件の取り扱いは会社と物件ごとに異なるため、契約前に査定書と契約書で個別に確認してください。裁判や遺産分割で第三者の正式な評価書が必要な場合は、不動産鑑定士が相談先です。
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